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犯罪被害に関する注意喚起
「ひったくり(事後強盗)」、「すり・置き引き」、「不審な声かけ」等に注意しましょう

平成27年12月18日
在マレーシア日本国大使館

年末年始を控え、マレーシアでは観光地や繁華街を中心に各種犯罪に遭遇しないよう、在留邦人の皆様及び当地へ渡航・滞在を予定されている皆様には、一般犯罪やテロ事案に対する注意と警戒をお願いしているところです。

    そこで、最近、当館に寄せられました各種犯罪報告や相談の中から、特に注意を要する事案についてご紹介しますので、犯罪被害予防と安全な滞在の参考とされますようご参照ください。


1. 「ひったくり(事後強盗)」に注意
マレーシアでは、統計上の犯罪発生件数は減少しているにもかかわらず、住民の体感治安はむしろ悪化している状況が続いています。
  中でも「ひったくり」は、特に女性や高齢者、子供連れの家族などの「社会的弱者」を狙い、二人乗りバイク等によって近づき、追い抜きざまにバッグ等を奪ったり、信号待ちで注意が散漫になっている瞬間を狙い犯行を行う事例が頻発しています。
  本年11月中旬には、クアラルンプール日本人会の付近路上を友人と徒歩で日本人会へ移動していた妊婦が被害に遭遇しています。
犯人はバイクに乗車した2人組の若者で、被害者がバッグを取られまいと抵抗したところ、金槌で被害者の頭部や腕を殴りつけ、抵抗できなくなった被害者からバッグを奪い、待ち受けていたバイクで現場から逃走しました。
当地では、ひったくり犯人が金槌やナイフ、山刀(刃渡り数十センチに及ぶ)などの凶器を所持し、被害者を傷つける事例が数多く報告されています。
 【被害予防の着眼点】
  •   動きやすい服装・履き物を着用して華美な服装を避ける
  •   携行品を出来るだけ減らし、収納場所を分散する。
  •   歩道を歩くときには車道側へ寄らず、荷物も車道と反対側の手に持つ。
  •   犯罪が多発している場所を通過する際は、距離が近くてもタクシーや自動車を使用し、できるだけ徒歩移動を避ける。
2. 「す り・置き引き」の犯人は携行品への注意が途絶えた瞬間を狙い犯行に及ぶ「ひったくり」とともに海外邦人・旅行者の皆様が注意すべき犯罪は、「すり・置き引 き」です。特に「すり」は、小さなお子様をお連れの家族連れの方や、土産物など手荷物を多く携行している方が、一瞬の気を緩みを見せてしまった時に発生し ています。
    最近発生した事例では、子供連れの父親が子供を抱きかかえようとウェストポーチを背中に回した際、荷物のファスナーを密かに開けられて財布や携帯電話な どを盗まれた事例や、母親がチャイルドシートに乳児を座らせようと上半身を自動車の中へ入れた瞬間に肩掛けバッグから財布を抜き取られたといった、「貴重 品への注意が中断する瞬間」や「反撃が困難な姿勢の瞬間」を狙い、犯行に及んでいることが判明しています。
    この事案で分かることは、犯人達は「獲物」が現れるのを待ち構えて周辺を観察していることです。
     【被害予防の着眼点】
  •  ウェストポーチやバッグを背中掛けしない。また、服の裾等でポーチ等を見えないようにする。
  •     子供連れの場合、荷物整理や子供を抱き直すときは壁等を背中にするなどして、背面からの接近を予防する。
  •   複数で行動している場合は、相互に相手方の背面を警戒し遭うなど、相互に協力して死角を出来るだけ減らす
  •   不審な視線を感じたら周囲を見回して「警戒している」ことを明らかにする。また、速やかに見通しの良い場所へ移動する。
  •  店舗などで大きなガラス窓などがあったら、展示物を眺めるふりをして殊更に自分を追尾または観察している者がいないか確認する(ひったくり予防にも効果的)
3. 邦人の財布を狙った「不審な声かけ」がショッピングモール等で発生
11月以降、クアラルンプール市内の複数のショッピングモールで、「日本へ旅行へ行くので、高額紙幣を見せて欲しい」等の口実で日本人に近づき、日本やマレーシアの紙幣を抜き取ろうとする事案が複数報告されています。
  犯人は、上記の口実の他、「マレーシアに来たばかりで紙幣の種類がよく分からないので見せて欲しい」といったものもあるということで、いずれの事案でも様々な口実を設けて財布又は紙幣を預かり、隙を見て紙幣の一部を抜き取ろうとしています。
   【被害予防の着眼点】
  •   赤の他人に不用意に財布等の携行品を見せない、又は手渡さない。
  •    殊更に話しかけてくる人物には、笑顔で早々に話を切り上げる。しつこい場合には「ありがとう、さようなら」といって速やかにその場を立ち去る(これ以上話に応じない意思を明示する)。
4. 人通りの少ない路地での路上強盗(集団強盗)
繁華街の大通りから別の大通りへ移動する際、時間を節約するため見通しの悪い路地を通過しようとして、路上強盗に遭遇する事案が散発的に発生しています。
  これらの事案では、ナイフ等の凶器を示して携行品を奪ったり、複数で暴行を加えて被害者が抵抗できないようにしてから財布等を奪うなど、凶悪化、集団化の傾向が認められます。また、夜間のみならず白昼でも発生していることから、時間を問わず警戒が必要です。
  【被害予防の着眼点】
  •   往来が少ない、あるいは見通しがきかないなど、万一トラブルに遭遇しても助けを求めることが困難な場所を通らない。
  •   土地勘のないところを尋ねる場合は、インターネット等でおおよその位置関係を事前確認しておくなど、予め周囲の 状況を把握しておくよう努める。
  •  手荷物が多い場合などは、自動車やタクシーを利用して徒歩移動を避ける。
  万一、犯罪に遭遇した場合には、「身の安全」を第一とし、
         △ 抵抗することなく相手の言うとおり金品等を差し出す
         △ 犯人が逃走しても敢えて追いかけない
    △ 警察への報告(ポリスレポートの提出)を終えたら、大使館にも一報する
    ようにしてください。
  
 なお、マレーシアの治安情勢については、「海外安全対策情報(3か月毎に更新)」も併せてご参照ください。平成27年7〜9月の情報は、下記リンクから確認できます。
http://www.my.emb-japan.go.jp/Japanese/ryoji/2015/kaigai_anzen_taisaku_jyouhou_07_09.html



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