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インターネットを経由した詐欺にご用心 〜日本在住の方が被害に遭っています!〜 |
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2014年11月11日
今回は、以前から被害の多い、「国際振り込め詐欺(国際結婚・恋愛型)」と最近になって被害が急増している「インターネット・オークション詐欺」について注意喚起いたします。 なお、被害者の方々からご提供頂いた、実際に犯行グループから送られてきた偽造書類を掲載していますので、下記リンクからご確認の上、呉々もご注意下さい。 ※犯行グループが被害者宛てに送付した偽造書類
<手口> 当地では、以前から主に女性を狙った犯行が繰り返され、手口的には平成22年7月、平成24年2月及び11月に大使館ウェブサイトにて注意喚起した内容と殆ど変わっていませんが、未だに日本人の被害が後を絶たず、被害金額も増加傾向にあります。 最近の事案でも口実・手段のなかで、下記のような設定が組み合わされて使われることが多いようですが、相手が巻き込まれたというトラブルや各登場人物含め、全てが架空のものです。ネット上でのやりとりで、いくら関係が深まったと感じていても、実際に会ったことのない人物に関連し、「現金を送金して欲しい。借りたお金は、戻ってきたお金で直ぐに返せるから。」等の依頼があった場合は、詐欺と思って間違いありません。 なお、新しい手口として、マレーシアに呼び出され実際に会った(顔写真のみ犯人グループの末端構成員(黒人男性)のものを使用し、その他人定事項等は全て架空のものの可能性が高いです)、日本で関係者から直接荷物を受け取った等の接触型の手口も出てきており、より一層の注意が必要です。 <良くある設定> 【人物設定】 フェイスブック等のSNSや語学交流サイトを通じて、全くの第三者である西洋人から接触してきます。相手は、下記の様な肩書きを持ち、殆どの場合が白人男 性(別人の写真を盗用した架空の人物)ですが、ビデオ通話機能があるスカイプ等を利用して連絡を取り合っていても、何かと理由を付けて実際に顔を出すこと はありません(まれに不鮮明な画像を送って実在する人物を装う手法もあるようです。)。 また、英語を母国語としている場合でも訛りが強く、メールの英文も文法的な誤りが多いことが特徴です(但し、アメリカ人やオーストラリア人でも被害に遭う例が多数報告されており、ネイティブ並に英語を操る犯人も多いようです)。 ・シリア駐留中の米軍高官 ・アフガニスタンにて勤務する米軍医師(将来的に日本で開業したい) ・国際貨物船乗務員(船長・船舶エンジニア) ・長年勤めた会社を辞めて、起業しようとマレーシアで活動を開始した英国人 ・マレーシアで親族が残した遺産を相続する予定の英国人 ・妻と生き別れ、子供2人、高齢の母と暮らしているアイルランド人 【トラブル設定】 各トラブルを解決するために、現金を第三者の銀行口座宛てやウエスタンユニオン等の国際送金サービスを利用して送金する様、繰り返し要求してきます。なお、最初は比較的少額の送金で、一度でも応じると更に高額の送金を要求してきます。 ・こっそり持ち出そうとした多額の現金(結婚資金)が税関に見つかり拘束された。 ・海外から日本に送った荷物に多額の現金を隠していたことを中継国であるマレーシア税関に見つかり、罰金を払わないと配送 が継続できない。 ・日本での開業資金として持参した現金が、テロ資金と疑われ、没収されてしまう。 ・マレーシアに一時滞在中、交通事故・急病となり意識不明。 ・難病にかかった子供の治療費が足りず途方に暮れている。 ・商談が成立すれば数億ドルの収入が得られるが、手付金が足りなくなった。 ・マラッカ海峡を航行中、海賊に襲われ、ラブワン島に緊急寄港した。このままでは危険なので、荷物だけでも国際宅配便で送 るので預かって欲しい。 【送金要求理由・連絡してくる人物の設定例】 トラブル発生後の連絡は、殆ど第三者(架空の人物・会社)からで、恋人役は、(虚偽の)トラブル設定を信じさせるために補足的に連絡してくる程度になります。 ・多額の現金を無届けで持ち出そうとしたので、罰金数万ドルが必要(税関職員) ・関税を支払わないと配送が継続できない(税関職員・国際宅配業者・通関業者) ・テロ資金でないことを証明するために国連に申請する必要があり、証明手数料及び代理申請料として数万ドル必要(国際宅 配業者・セキュリティ会社・弁護士) ・高額のためセキュリティ会社に委託する必要があり、手数料として総額の10%の計数万ドルが必要(国際宅配業者・セキュリ ティ会社・弁護士) ・手術費用を直ぐに送って貰わないと死んでしまう(搬送先の医師・看護師) ・明日までに支払わないと折角のビジネスチャンスが台無しになる(友人・恋人) ・自分は航海中で、支払いが出来ないが、他に頼れる人がいない(友人・恋人)
同手口は、当初、配送先がナイジェリアのことが多かったそうで、こちらもナイジェリア詐欺と呼ばれることがあります。 <手口> スマートフォンや貴金属類等の換金価値のあるものを狙い、質問メール機能を利用し、出品者に直接連絡をとり、高めの即決額を提示して直接取引に同意させ、海外から国際送金したように装った上で、入金確認前に品物をEMS(国際スピード郵便)で送らせて騙し取るものです。 犯人は、EMSの配達状況追跡サービスを悪用し、郵便局到着を見計らい、郵便局にて直接受け取っている様です(配送先住所には居住事実がなく、受け取り時に提示する身分証明書も偽造のものを用いていると思われます)。 口実・手段のなかで、下記のような設定が使われることも多いようですが、これらに限らず、海外居住者からオークションサイトを通さない直接取引を持ちかけられたり、入金確認前にも関わらず、理由を付けて直ぐに送って欲しいとの依頼があった場合は、疑ってかかる必要があります。 <良くある設定> ・(ドイツ在住の人物から)マレーシア在住の叔父あてのプレゼントとしてスマートフォンを落札したい。急いでいるので600米ドルで即決させて欲しい。 ・英国の銀行から送金した。入金には1週間程度かかるらしいが、息子の誕生日に間に合わせたいので、直ぐにEMSで送って貰えないか。 ・国際送金を承認したとして、海外の銀行から通知メール(偽装)が送られてくる。 ・国際送金の最低額が3,000ドルだったので、(一時的に出品者(被害者)が、)不足分2,000ドルを銀行に支払って貰えれば、国際送金が可能となる(偽銀行を準備し、出品物のみでなく、現金まで騙し取ろうとする手口の様です。)。 ※その他詳細・対処方法等については、当館ウェブサイトに掲載の「過去の犯罪・トラブル事例」をご参照の上、少しでも不安な点があれば当館領事部宛ご連絡下さい。 ※犯罪の被害に遭ってしまった場合は、今後の被害防止のためにも警察への届出と共に当館領事部宛にもご連絡をお願い致します。 |