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平成24年度対マレーシア草の根・人間の安全保障無償資金協力
日時:平成25年1月23日(水)
場所:駐マレーシア日本国大使公邸

日本国政府は、次の3つのマレーシアのNGO団体に対し、草の根・人間の安全保障無償資金協力を行うことを決定し、1月23日、両者の間で契約の締結が行われました。
  • マレーシア聴覚障害者協会(Malaysian Federation of the Deaf)
  • セント・ヴィンセント・デ・ポール協会・マレーシア・セランゴール州中央協議会(National Society of St. Vincent De Paul, Malaysia, Central Council of Selangor))
  • マンジュン障害者福祉協会(Persatuan Kebajikan Orang Cacat Manjung)
締結式の写真  

案件の概要)
1.手話辞典出版拡充計画
 被供与団体:マレーシア聴覚障害者協会
  概  要 :聴覚障害者の社会参加と自立を支援するため、発達が遅れているマレーシア手話(MSL)辞典を出版する。
  詳  細 :聴覚障害者のコミュニケーションを可能にし、社会参加と自立を支援するため、統一されたマレーシア手話言語(MSL)の発達が遅れている医 療、イスラム教、スポーツ、大学教育5分野の計8分野において各分野一冊ずつ、計8冊のマレーシア語手話(MSL)辞典(DVD付)を出版する。
マレーシアの手話は、歴史的に米国式のKTBMと呼ばれる手話が輸入され、学校教育にて正式な手話として導入されてきたが、英語をベースにしたKTBMは マレーシアの生活にはなじみにくく、実際の生活では実地に即したマレーシア語をベースにしたマレーシア手話言語(MSL)が用いられている。しかし、 MSLは地域による違いがあるため、国内での共通性の高い手話の確立が強く求められていた。この状況を改善するために、2000年に被供与団体は、統一 MSL手話の辞典を出版し、その際、初版の出版費用を草の根人間の安全保障無償資金協力にて供与されている。本辞典は非常に評価され、マレーシアの正式な マレーシア手話辞典としてマレーシア初の政府認定を受け、現在に至るまでマレーシアで唯一の政府認定を受けたマレーシア手話辞典として使用されている。

 供与金額 :84,931米ドル(約264,561リンギ)
 供与品目 :辞書出版費用、辞書編集のため機材と調査のためのワークショップ開催費用

2.孤児院拡張整備計画
 被供与団体:セント・ヴィンセント・デ・ポール協会・マレーシア・セランゴール州中央協議会
  概  要 :孤児院(孤児、および貧困層の片親の子供、虐待の可能性のある子供を収容している)を拡張整備する。
  詳  細 :現在計40人の孤児、貧困層の片親の子供、虐待の可能性のある子供を預かる被供与団体は、仏教徒、キリスト教徒、ヒンドゥー教徒の多様な宗教 の子供たちを受け入れており、20年以上の経験を有する。そのため多くの入居希望者がいるが、施設の収容人数の上限は40人で、入居希望者の多くを収容で きずにいた。
そのような中、男子寮を安価に賃貸していた家主から、本家屋を取り壊し新しい建物を建築する意思が表明され、施設を移転することになった。そこで、新しい棟を建設し、更により多くの入居希望者を受け入れるため、施設の収容人数を60人に増加する。
本件は、イオン・マレーシアと共同で支援する官民連携案件であり、イオン・マレーシアは、孤児院の新しい棟にイオンの製品の家具や備品を提供することで、 孤児院を支援すると共に、本孤児院の子供達を各種イベント(例:クリスマス・パーティーやハリラヤ祭りなど)を催す際に積極的に招待することを予定してい る。

 供与金額 :105,567米ドル(約318,284リンギ)
 供与品目 :新しい棟の建設費用の内、男子寮・女子寮の建設費用

3.障害者のためのリハビリ・センター車両整備計画
  被供与団体:マンジュン障害者福祉協会
  概  要 :障害者のために無料でリハビリテーション、理学療法を行っているリハビリテーション・センターへの送迎および往診に  使用される車両を整備する。
詳  細 :被供与団体は、無料でサービスを提供するリハビリテーション・センターを運営しており、現在1,000名以上の登録者を有し、毎日25名程度 の患者に無料でサービスを提供している。被供与団体は、毎日、交通手段のない患者に対して、送迎を行い、また、センターに出てくることのままならない寝た きりの患者に対しては週に2回無料で在宅サービスを提供し、さらに、地方自治体の福祉局の協力を得て、医療施設の整っていない僻地の村々に対しても月に2 回定期的に出かけて行き障害者の家を回りサービスを提供している。
それらの移動に利用されていた車両は1990年に購入されたものであり、近年老朽化により安全性に問題が発生しているため、今回新しい車両(バン)を整備する。

  供与金額 :31,348米ドル (約94,516リンギ)
  供与品目 :車両(バン)

【本件に関する当館お問い合わせ先】
経済部 早川  電話: 03-2177-2708(直通)    

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