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ポートディクソン火力発電所改修事業の完成について
−国内最高の発電効率を達成・1500MWガスバインドサイク ル発電で環境負荷を大幅削減−

2009年6月16日

2009年6月16日、日本政府の協力により改修事業が実施されたポートディクソン火力発電所(正式名:トゥアンク・ジャーファー火力発電所)において、 事業完成式典が開催されました。式典には、ピーター・チン・エネルギー・環境技術・水大臣及び堀江正彦駐マレーシア日本国大使が出席し、本事業の完成を記 念するプレートへの署名を行いました。


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                               (写真:堀江大使挨拶)                              (写 真:ODAプレートへの署名,左:ピーター・チン大臣、 右:堀江大使)

式典におけるスピーチの中で、堀江大使は、「マレーシアに対する日本政府の円借款の供与累計額は9,171億円に達し、その内、約46%が電力を含むエネ ルギー分野に供与されてきている。本事業に加え、ポートクラン、パシアグダンなどの主要火力発電所、またトレンガヌやバタンアイなどの水力発電所の建設に 貢献しており、マレーシアの経済成長を中長期に渡り支えてきている。高効率・低環境負荷の本発電所も今後のマレーシアの発展に貢献していくことができると 考えている。」旨述べました。

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      (写真:ODAプレート)                               (写真:コントロール・ルームの視察)

本 事業では、1960-70年代に建設され老朽化が進んだ、大気汚染物質の排出度が高い既存の重油・天然ガス混焼型火力発電設備(計600MW)を撤去し、 発電効率が高く、温暖化ガス排出量の少ないガスコンバインドサイクル発電設備を新しく建設しました。事業は2期に分けて進められ、第1期事業 (750MW、2005年完成)、第2期事業(750MW、2008年末完成)のいずれも日本の円借款(計1,028億5100万円)により実施されまし た。両事業を合わせた発電容量1,500MWは、マレーシア電力公社の有する全発電容量の14%に当たり、約320万世帯への電力供給量に相当します。

第2 期事業で建設されたガスコンバインドサイクル発電設備は、マレーシア国内の既設発電所で最も高い発電効率(55%)を達成しつつ、既存発電所に比べ、窒素 酸化物(NOx)を約60%、硫黄酸化物(SOx)の排出量をほぼ100%、二酸化炭素(CO2)の排出量を約30%削減することが可能となります。

本 事業の実施にあたっては、設備供給や土木工事などに関連したマレーシア企業は43社に及び、マレーシア人の労働者は約6割を占めるなど、現地雇用の創出に 貢献しました。さらに、第1期事業、第2期事業を通し、工事中の労働安全が重視された結果、工事中の無災害労働時間は両事業の合計で1,200万人・時間 に達し、これはマレーシアの公共事業の中では有数の無事故記録です。
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