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円借款事業による下水処理施設完成について
−90%の下水汚濁を削減・来年3月には国民の10人に1人が利用−

12月2日、円借款事業により建設された下水処理施設の完成式典が、パンタイ下水処理場で行われました。

今回の式典は、首都クアラルンプール近郊の4箇所の下水処理施設(式典が行われるパンタイ(Pantai)、ブヌス(Bunus)、バンダールトゥンラ ザック(Bandar Tun Razak)、プチョン(Puchong))及び1箇所の汚泥処理施設(クラン(Klang))での完成に伴い執り行われたものです。マレーシア政府側か らは、エネルギー・水・通信省ジョセフ副大臣、下水道局アキール局長が出席しました。日本政府側からは、在マレーシア日本国大使館・星山公使、JICAマ レーシア事務所・鈴木所長が出席しました。

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今回完成した下水処理施設は、下水処理施設が未整備で衛生状況が悪化している都市部を対象に計13箇所の下水処理施設を整備する事業の一部です。

他の8箇所 については、来年3月の完成が予定されており、13施設が完成した際には約280万人(マレーシア国民の10人に1人)の住民が本事業により整備された施 設を利用することとなります。

高度処理設備を含む下水処理施設の建設により、対象区域から河川に流れ込んでいる下水汚濁の90%を削減できると見込まれています。
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本事業は円借款により行われています。本事業は公共衛生の改善に寄与するものであることから、環境特別案件として位置づけられ、金利0.75%、償還期間 40年、据置期間10年(グラントエレメント80.46%)、アンタイド という借款条件が適用されており、2000年3月に国際協力銀行(当時)とマレーシア政府との間で借款金額約485億円を限度とする円借款契約が調印され ています。

マレーシアにおいては、これまでクアラルンプール国際空港建設事業やポートクラン発電所事業、ポートディクソン発電所再生事業、高等教育借款等に対し、累 計約9,171億円の円借款が供与されています。

本事業は、国際競争入札の結果、豊富な経験を有する日本企業3グループ が契約を受注しました。マレーシアで例の少ない高度処理設備を備えた下水処理設備を導入するため、工事の段階から施設の運転手法や維持管理方法等の技術移 転も実施されています。

本事業と連携し、日本政府は、本事業の実施主体であるエネルギー・水・通信省の下水道局の人材・能力の向上のための協力も同時に実施しており、2006年 より、国際協力機構(JICA)は、下水処理施設整備技術ガイドライン(Guideline for Developer)の改訂、下水道事業に関する優先順位付けマニュアル(Manual for Prioritizing of Sewerage Projects)の作成支援等を行っています。

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