クアラルンプール市内中心部に所在する複合商業施設KLCC内において、邦人女性が被害となるスリ事件が発生しました。
同商業施設内では、以前からスリ・グループが常習的に犯行を繰り返している可能性があるほか、クアラルンプール周辺ではバス車内、駅構内、レストランやデパート内のエスカレーター付近などでのスリ、置き引き等の窃盗被害が頻発しており、今後とも十分な警戒が必要です。
【事件概要】 |
2月14日(金)午後1時30分頃、KLCC内の日系百貨店食品売り場にて、ベビーカーに子供を乗せて買い物中の邦人女性が、50歳くらいの男性(一見日
本人風)にベビーカーの前を塞がれ、一時動けなくなっていた後に、不審に思い、たすき掛けにしていたショルダーバックを確認したところ、チャックが開けら
れており、中に入れていた財布(現金、クレジットカード在中)が無くなっていたとのことです。犯人らは複数で犯行に及び前方に注意を引きつけつつ、後方か
ら実行犯が財布をスリ盗ったものと思われます。
被害女性は、警察への届け出と並行してクレジットカードの盗難手続きを行いましたが、内一
つのクレジットカードは、クアラルンプール近郊にて不正利用されていたほか、複数のATMにて現金を引き出そうとして不正操作を繰り返されていたそうです
(暗証番号は判明せず、引き出されはしなかったとのこと。)。 |
※ 同様の被害を防止し、身の安全を確保するためには、以下の点に留意することが有効であると思われます。 |
- 人混みや混み合う車内等では、バック等は常に自分の見える範囲で所持し、開口部は確実に閉じて常に手で押さえておく。
- トートバック等の蓋やチャックの無いバック、上着、ズボンのポケット等、被害に遭いやすい所に、財布や貴重品を入れない。
- 人混みや車内で、身体を寄せて密着して来たり、突然話しかけられた場合等は特に警戒する(今回の事件のように複数で犯行に及び、一人が注意を引きつけて、その隙をついて別の者がスリを実行することは常套手段です。)。
また、万が一に備え、下記も留意して下さい。
- 多額の現金や必要以上のクレジットカードは持ち歩かない(持ち歩いているクレジットカードを常に把握し、万が一の際は、速やかに各カード会社に通報する。)。
- ATMで現金をおろす際は、暗証番号を人に見られない様に注意する(暗証番号のメモ等は持ち歩かない。)。
- 貴重品は分散して所持する。
- 自宅の住所が分かるもの(免許証等)と自宅の鍵を一緒に所持しない。
|
このような配意を行ったにもかかわらず、同様の事態に巻き込まれてしまった場合には、身の安全の確保を最優先とし、
- その場で犯人が判明した場合は、付近の人に助けを求める(但し、周囲を犯人グループに取り囲まれている可能性もあり、注意が必要です。)。
- 暴力を振るわれた場合は、無理に抵抗せず相手の指示に従い金品等は引き渡す。
- 犯人が逃走した場合は、無理に犯人を追いかけたりしない。
等を徹底してください。
なお、被害に遭ってしまった場合は、今後の被害防止のためにも警察への届出と共に大使館にもご連絡をお願い致します。