【誘拐事件〜サバ州東海岸部における誘拐事件の発生動向】 |
在コタキナバル領事事務所管轄のサバ州東海岸部では、かねてから身代金目的の拉致・誘拐事件が頻発しており、2014年4月以降、5件の誘拐事件が発生し
ています。なお、本年5月に発生した事件については、11月8日にオーナーが解放されたものの、外国人客については同月17日に殺害されています。 ・2014年4月 センポルナ近海(シンガマタ島)外国人旅行者1名、比人従業員1名 ・2014年5月 ラハ・ダトゥ近海(バイキ島)養魚場マネージャー1名 ・2014年6月 クナ近郊(サバン村沿岸)養魚場オーナー1名、比人従業員1名 ・2014年7月 センポルナ近海(マブール島)海上警察官2名(内1名射殺) ・2015年5月 サンダカン海岸 レストランオーナー1名、外国人客1名 各事件には、フィリピン南部に拠点を置く武装集団が関与しているとされ、リゾート施設や養魚場など海に面した場所で被害者を拉致し、高速ボートでフィリピン南部の島へ連れ去っているということです。 本事案を巡っては、「犯人の一部が逮捕された」等の報道もされていますが、リーダーの逮捕や武装集団の解明など犯行グループを壊滅するには至っていません。
これら一連の誘拐事件を受け、サバ州東海域では、2014年7月から夜間航行禁止令が継続して発出されており、禁止時間帯に許可なく同海域を通行する船舶
は警察により逮捕された上、罰金又は勾留が課されています。 上述のとおり当該地区については、12月末現在、海外安全情報の危険情報カテゴリー3「渡航は止めてください(渡航中止勧告)」を継続発出中です。
【追記】
2016年4月1日、サバ州東海岸のセンポルナ沖リギタン島において、8人の武装グループがタグボートを襲撃し、マレーシア人船員4人を誘拐する事件が
発生しました。本件に関してマレーシア国家警察長官が、「フィリピン南部からサバ州東海岸に架けての国境地帯は危険である」と述べています。
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【脅迫事件】 |
地元紙の報道等によりますと、ビジネス絡みのトラブルから脅迫事件に発展してしまう事案がしばしば発生しているということです。 脅迫事件の場合、いわゆるギャングやマフィアが関係する事案が少なくないことから、まずは「他人から妬みを買わない」、「事件に巻きこまれない」ことを念頭に無用のトラブルを避ける事が賢明です。 |